剣道を始めようとしている新入生の皆さんへ

3月の卒業式を終え、4月に入り、いよいよ新学年を迎えようとしている新入生にとっては、新しい生活や、新しい環境でのスタートを間近に控え、ワクワクする気持ちと、ドキドキする気持ちが入り混じっていることでしょう。

今まで慣れ親しんだ環境から、新たな人間関係を築いていくには不安も大きいのではないでしょうか?もちろん、お子さんを新たな環境に預ける親御さんの心配も一際でしょう。当社でも、新入社員を迎えておりますが、社内でのコミュニュケーション構築は常に意識して参りました。

そこで今回は、新入生の皆さんへ、私が考えている良い人間関係を築いていく上での考え方をお話ししたいと思います。

剣道では、「礼に始まり礼に終わる」という言葉があるように、「作法」も重んじる他の競技にはない良さがあります。一方で部活においては、上下関係が厳しそうと思う方も多いと思います。

これは非常に素晴らしいことで現代の日本では忘れられがちなことであると思うのですが、逆にこの部分が新入生には「不安」を感じてしまう部分ではないかと思います。

しかし、これからお話しすることを頭の片隅にでも置いておいてもらえれば、これから部活を頑張って目的を達成していくために、円滑な剣道ライフを送っていく手助けとなることでしょう。

剣道稽古後の先輩から後輩へのアドバイス

充実した部活動を行なっていくためには、人間関係を円滑に構築することが大切です。

「思いやりの心」が大切

まず良好な人間関係を築いていくには、「思いやりの心」が大切です。

剣道でも「活人剣」という言葉があります。活人剣という言葉は昔と今では少し考え方は異なるかもしれませんが、人を生かす正しい剣のことです。

つまり、相手のことを受け入れる心がもっとも大切なことなのです。

では、相手のことを受け入れて、思いやることとは何をすればいいのでしょうか。

新しい環境になった時は、自分の不安が強いため、「どうしよう」「先輩は怖いかな?」「監督の先生は厳しいかな?」と自分の事ばかり気にしてしまいがちです。。

しかし、実は相手も同じように不安に思っているはずなのです。

なので、まずは、自分から率先して挨拶をしましょう。挨拶の目的は「相手の存在を確認した」という意味と、「相手と仲良くしたいという気持ちを具体的に表現すること」です。

相手から声をかけてくれるのを待つのではなく、自分から受け入れていますよ!と挨拶をするだけで印象は大きく変わっていきます。

感謝の言葉、「ありがとう」

次に、ちょっとしたことでも感謝の言葉、「ありがとう」を忘れないことです。

例えば、先輩や先生が名前を覚えていてくれたとか、知っていてくれたのなら、素直に「ありがとう」というだけで円滑なコミュニケーションができるでしょう。

しっかり話を聞いて、理解し尊重する

最後に、相手の話をしっかり聞いた上で、理解し、尊重すること。

多くの人は、人の話をしっかり聞かずに、途中で自分の事に置き換えて発言してしまったりします。相手が何を伝えたいのかをまずはしっかり聞いた上で、まずは、相手の話した内容をしっかり受け止めてあげること。その上で、わからないことがあればこちらから質問するということを心がけましょう。

最初は思うように行かないこともあるかもしれません。新たな環境で剣道をスタートしてみたけれど、もしかしたら途中で辞めたいと思うこともあるかもしれません。

しかし、円滑なコミュニケーションで、あなたの周りに協力してくれる「仲間」を見つけることで、そういった困難は仲間と共に乗り越えていけるでしょう。

これから剣道を始めようとする皆さんは、きっと、そういった「大切な仲間」「大切な恩師」に出会えることでしょう。